毛糸の太さがわからない方に向けて、毛糸の太さについてまとめました。
毛糸の太さは日本では『並太』『中細』など、海外では“Aran” “4ply” とか・・・色々な名前で呼ばれています。
毛糸の太さには正しい基準がない曖昧なものなので、毛糸のラベルにも書いてない場合もありますね。
メーターとグラムで判断している人もいるのではないですか?それはプロが使っている「番手」と同じです。
わたしは20年以上、婦人服や子供服のニットデザイナーをしてきました。
工業毛糸の糸やさんで働いたこともあるので、一般の方より少しは専門知識があります。
そ・こ・で!
毛糸の太さの表現について、各メーカーで使っている分類の違い、日本語と英語の表現の適合についてなど、毛糸の太さについて様々まとめました。
毛糸の太さの分類や、どっちが太いか?毛糸の太さがわからない方は参考にして下さい。
毛糸の太さの表現いろいろ
手芸の世界では大まかに太さを分類した太さタイプで呼ばれます。
プロの世界では世界共通の太さの基準『番手』というものを使います。
日本、アメリカ、イギリスだけみてもこれだけあります。
- 日本の糸の太さタイプ名
- アメリカの糸の太さタイプ名
- イギリスの糸の太さタイプ名
- 世界共通基準の番手
番手以外は曖昧なもので、毛糸メーカー各社で共通の基準があるわけでなく、正確なものではありません。
手芸界の毛糸の太さタイプ(太さ表現)
日本の毛糸の太さタイプはどれだけ種類があるのか?
それぞれ何と読んで、どれくらいの太さ(番手や実寸(ミリ))なのか?
「どっちの毛糸が太い?」もわかるように順番もご紹介します。
最少で6段階に分類される
メーカーによって採用しているタイプ名が異なります。
必ず入っているのは以下6つ
編み検テキストでは 7段階でした(編検が正しいわけではないです)。
最多の11段階を太い順に
毛糸の太さタイプは、各社いろいろな表現を使っていて、細かく分けると11分類くらい表現があります。
太い順に並べると
本来は毛糸の太さはセンチやミリでは言えないものですが、一般の方がわかりやすいように無理矢理ミリを書いています。図り方で変わると思うので誤差はご了承ください。
超々極太
超々極太 =『ちょうちょうごくぶと』 と読みます。
ここまでの分類はあまり使われず、超極太にしてしまっていることが多いです。
- 0.3番手くらい以上
- 8mmくらい以上
超極太
超極太 =『ちょうごくぶと』 と読みます。
- 1番手くらい以上
- 5~7mmくらい以上
極々太
極々太=『ごくごくぶと』 と読みます。
この分類はあまり使われず、超極太または極太に含まれていることが多いです。
- 1.2番手くらい以上
- 4~5mmくらい以上
極太
極太=『ごくぶと』 と読みます。
- 1.0~1.9番手くらい
- 3~4mmくらい
太
太=『ふと』 と読みます。
この『太』は滅多に使われず、極太か並太に含まれていることが多いです。
使っていてもメーカーによって基準が大きく異なるようですので、あくまで参考として・・・。
- 1.5~2番手くらい
- 2.5~3mmくらい
並太
並太=『なみぶと』 と読みます。
- 1.9~2.9番手くらい
- 2~3mmくらい
合太
合太 =『あいぶと』 と読みます。
- 2.5~4番手くらい
- 1.8~2mmくらい
中細
中細 =『ちゅうぼそ』 と読みます。
- 3.5~5番手くらい
- 1.4~1.6mmくらい
合細
合細 =『あいぼそ』 と読みます。
この分類は使わないメーカーさんもいくつかあり、中細か極細に含まれていることが多いです。
- 4.8~8番手くらい
- 1~1.2mmくらい
>> 合細毛糸をもっと詳しく
極細
極細 =『ごくぼそ』 と読みます。
8~12番手くらい
0.8~1mmくらい
>> 極細毛糸をもっと詳しく
超極細
超極細 =『ちょうごくぼそ』 と読みます。
今はあまり細い糸は使われないので、市販の糸にこの分類は見かけません。工業用の糸はこの細さが多いです。
13番手以下くらい
0.8mm以下くらい
各社独自に7~8分類している
だいたい7~8分類くらいに分けているメーカーが多いです。
毛糸の太さタイプはJISなどのように決まりがないので各社バラバラの太さです。
そのため、こっちの“並太”よりこっちの“合太”の方が太いよ?なんて事がよくあります。
また時代によって変化もしてきてる?というウワサも聞きます。
細い毛糸で編み物をする人が減ってしまった現代では、商品を発売するときに、合太、並太、極太ばかりになってしまうので、中細の範囲や極細の範囲を広げられたメーカーさんもあるのかもしれないな???(私の憶測ですが)
ということで、明確な基準がないので、最近はメーカー自体も、ラベルに糸の太さタイプの表記をしていない事が増えています。
とは言え、一般の方に番手やWPIが普及していないので、何らかの太さ目安があった方が便利ですよね。
気になったので、別記事で毛糸やさん大手各社の分類をまとめました。
プロが使うのは世界共通基準の番手
プロの世界では『番手』というものを使います。
毛糸の太さは様々です。仮に「並太」などの糸タイプ名で最多の11段階に分けたとしても、色んな太さの毛糸を分類するには大雑把過ぎます。
番手は小数点以下~100桁まで使って表示されますので、並太や中細などの分け方よりも近いものがわかりやすです。
番手は世界共通の太さの表現
「並太」などが各社でも基準がバラバラなのに対して、「番手」は世界で統一された基準です。
そのため、繊維業界のプロの世界では必ず「番手」を使います。「並太」とか「極太」の表現は一切使いません。
番手の調べ方
番手は自分でも簡単に計算できます。
毛糸のラベルに書いてあるメーターとグラムを確認しましょう。
計算式はこちらです。
計算さえしたくない方のために、市販の定番毛糸の番手一覧表を作りました。よかったら活用して下さい。
まとめ
毛糸の太さの分類種類や読み方、実際の太さは 何ミリか? 各社で扱っている表現、日本語、英語での適合についてまとめました。
並太、中細などは、統一された基準がなく、メーカーごとに違うのであまり意味がありません。
そもそも分類も広すぎるし、毛糸の太さを知るには大雑把過ぎます。
プロの世界で使われる太さ基準番手は世界で共通なので、番手を調べるようにすると判断しやすくなります。