こんにちは! キットアメルです。
ファッションの世界でもラフィアやラタン(籐)の小物が増えている近頃ですが、編み物本もエコアンダリヤ(=エコアンダリア)の帽子・バッグなどが例年よりさらに多く出版され、手芸の世界でも盛り上がりを見せています。
私も今年は帽子を編もうと思って編み図の参考に、新刊、古本、いくつか購入してみました。出来上がりのイメージは出来上がったので、今度は毛糸選びです。エコアンダリヤが一番人気だけど、自分の好みとしてはどうなのかな?
そこで各毛糸を色んな角度から比較をしてみました。今年の小物制作にまだ間に合うかと思いますのでご紹介しますね。
ペーパーヤーン比較
今回、比較したペーパーヤーンは以下の10素材。一般的な市販のペーパーヤーンは ほぼ網羅されています。全種類と言ってもいいくらいかと思います。
ハマナカさんのエコアンダリヤ(エコアンダリヤはレーヨン表示ですが作りとしてはペーパーヤーンです)
ピエロさんのラフィア、アミアン(ラフィアもレーヨン表示ですが作りとしてはペーパーヤーンです)
パピーさんのリーフィー
メルヘンアートさんのマニラヘンプヤーン
ホビーラホビーレさんのラフィス、ラフィスグラン(ラフィスグランはラフィスの2本撚糸で同じ素材)
ユウキ商会さんのコットンラフィア
それでは多方面から気になる点を比較していきます。
光沢感で比較
ツヤあり?ツヤなし?艶感で比較します。
ツヤのある光沢感があるのはエコアンダリヤ、ラフィアです。とくにラフィアはテカテカしています。
殆どツヤのないのは、リーフィー、マニラヘンプヤーン、クラフトクラブ
ツヤの違いは繊維の作り方の違いです。
エコアンダリヤ、ラフィア はレーヨン表示となっていますが、その他は“紙”となっています。
詳しくは別記事で・・・
*ペーパーヤーンとレーヨンの違いについて間違いがあったので、内容を整理修正して別ページに分けました。
手触りで比較
触った感じのナチュラル感で比較します。
編み上がった後の風合いが一番ナチュラルっぽいのは、マニラヘンプヤーンでした。
次には、リーフィー、ラフィス、ラフィスグラン、ササワシがナチュラル感があります。
あまりナチュラル感がないのが、コットンラフィア、エコアンダリヤ、ラフィアです。
この3つはハリがあるのでバッグには向いていますが、帽子は少し硬めでしっかりした帽子になります。
色味で比較
各糸、展開色の中ではナチュラルカラーを選んでいますが、糸により若干、赤みが強かったり、青みが強かったりしました。
アミアンCol.24は青みが強く少し緑がかっていてカーキ寄りです。さらに色も濃く少し暗めです。
ラフィアCol.73、ラフィスCol.04、ラフィスグランCol.04IV は赤みが強く少しピンク寄りです。
青みや赤みが気にならないのは、マニラヘンプヤーンCol.511、リーフィーCol.761、ササワシCol.1、コットンラフィアCol.120、エコアンダリヤCol.23、クラフトクラブCol.2でした。
マニラヘンプヤーンCol.511、リーフィーCol.761は明るく白っぽいです。
クラフトクラブCol.2は少し色が濃く、黄みが強いです。
重さで比較
重い?軽い?グラムで比較。
ほとんどの糸は10M(メーター)あたり4~5g(グラム)です。リーフィーだけ2.35gと半分くらいの重さになります。
軽い順に、リーフィー > マニラヘンプヤーン > クラフトクラブ > ラフィス > ラフィア > コットンラフィア > アミアン > エコアンダリヤ > ササワシ > ラフィスグラン
太さで比較
太い?細い?糸の太さで比較。ほとんどの糸は2番手前後です。リーフィーだけ半分くらいの細さになります。
上から番手の細い順
1/4.25 リーフィー
1/2.38 ラフィス
1/2.26 ラフィア
1/2.22 コットンラフィア
1/2.15 アミアン
1/2 エコアンダリヤ
1/1.92 ササワシ
1/1.55 ラフィスグラン
かぎ針号数で比較
ペーパーヤーンでよく使われているのが、5/0号針(3mm)~7/0号針(4mm)ですが、毛糸によっては 4/0号針(2.5mm)や、7.5/0号針(4.5mm)でも編めます。
4/0号針(2.5mm)で編めるのは
帯ラベルで表示されているのはラフィスだけですが、リーフィーも問題なく編めます。
しっかり目にはなりますが、エコアンダリヤ、マニラヘンプヤーン、クラフトクラブ、ラフィス、コットンラフィア、アミアン、ササワシも編めます。
5/0号針(3mm)で編めるのは
帯ラベルで表示されているのはラフィス、コットンラフィアだけですが、リーフィーも問題なく編めます。
しっかり目にはなりますが、エコアンダリヤ、マニラヘンプヤーン、クラフトクラブ、ラフィア、アミアン、ササワシも編めます。
6/0号針(3.5mm)で編めるのは
エコアンダリヤ、リーフィー、マニラヘンプヤーン、クラフトクラブ、ラフィス、ラフィア、コットンラフィア、アミアン、ササワシ、ラフィスグラン
すべての毛糸の帯ラベルに表示されていました。
7/0号針(4mm)で編めるのは
エコアンダリヤ、リーフィー、マニラヘンプヤーン、クラフトクラブ、コットンラフィア、アミアン、ササワシ、ラフィスグラン
私が編むとリーフィーはスカスカなんだが・・・実際2本取りで編んでいるレシピが多いし、帯ラベルの表示も2本取りということなのかな?
7.5/0号針(4.5mm)で編めるのは
帯ラベルで表示されてはいたのは以上3素材だけでした。リーフィーは7/0号針のときと同様です。
洗濯方法で比較
手洗い出来る?洗剤は何を使えばいいの?洗濯方法で比較します。
エコアンダリヤはレーヨンでメーカー表示では水洗いは出来ません。エコアンダリヤも実際洗っている方はいるようですが、洗うと徐々にハリがなくなります。
ただし、洗うと徐々にハリがなくなるのは、他のペーパーヤーンも物性的には同じはずです。単にメーカー側の考え方により表示が異なっているだけです。
色落ちに関しては染料によって、また色によっても異なるので、糸によっても変わってくるでしょう。
一般的には濃色の方が問題になりやすいです。メーカー側が手洗いを許可しているしていないにかかわらず、お家で洗うときは単品で洗うこと、濡れたまま他のものと一緒にしないことに注意しましょう。
なお、ササワシに関しては糸に撥水加工が施されているので、そちらもお洗濯の度に徐々に取れていきます。
各糸のメーカー側の見解は以下のとおりです。
ドライクリーニング可能
手洗い可能
レーヨン専用洗剤推進
ドライマーク用洗剤推進
中性洗剤推進
とくに洗剤指定なし
まとめ
ペーパーヤーンタイプ10素材を比較してみました。
エコアンダリヤは編み図もたくさん出回っているので使いやすいですよね。
個人的にはもう少し売り物っぽい洗練さがほしいので、素材感が自然で糸が細めのリーフィーかマニラヘンプヤーンが気に入りました。
色はちょっと白過ぎるのでエコアンダリヤぐらいのカラーが発売されたらいいのになぁと個人的には思っています。
皆さんの毛糸選びの参考にしてみてくださいね。
一覧表
*原料の枠に“不明”と書いてあるものは、植物の種類は何かはわからないけど、植物性セルロース系なのは間違いないです。