手編みのゲージと工業用編み機のゲージの違い

ゲージとは

ゲージとは編地の度目（＝密度）のことを言います。

手編みでは「希望の寸法に編むには自分のゲージを知ることが必要」とよく書かれていますが、どちらかというと「希望の風合いに編むには自分の手なら何号針を使えばいいのか確認することが必要」という言い回しの方が正しいかな。

この耳慣れた言葉の「ゲージ」という言葉ですが、手編みの世界と繊維業界とでも根本的には同じ意味なのですが、言葉の使い方？というかゲージの取り方？が違います。

なお、手編み毛糸のゲージ一覧表が見たい方はこちらのページになります。

毛糸の棒針ゲージがひと目でわかる秋冬毛糸のゲージ一覧表

各メーカーの秋冬毛糸をゲージ順に並べました。ウール、ウール混のストレートヤーン以外の代用毛糸を探す際にご利用下さい。適正ゲージから代用毛糸を選ぶ条件代用毛糸を探す際は番手が近いものを探すのが基本ですが、番手で...

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2019.03.27

編地の度目（密度）とは

編み地見本（＝試編みスワッチ）の段階で度目（＝編み目の密度）を確認します。

何目×何段入るのか？で風合いがかわってきますよね。この目の詰まり方を“度目（どもく）”といいます。

目を詰まっていることや、詰まっていることを度詰（どづめ）、目がゆるいことや、目をゆるくすることを度甘（どあま）といいます。

スワッチとは

幅広くは素材見本見本のこと。織り生地でも編み地でも見本としてスワッチと言います。

ニットの場合は試し編みもスワッチといいます。正確に言うと試編みスワッチかな。

手編みでいうゲージとは

手編みの世界で「ゲージをとる」とは、15cm角くらいの大きさで、実際に自分の手で編んでみて10cm角に何目何段あるか？試編み（試編みスワッチ）で確認します。

このことを「ゲージをとる」と言います。「希望の風合いに編むには自分の手なら何号針を使えばいいのか確認すること」ということです。

度目調整

手編みの世界では針のサイズを変えたりして調整します。

ニット業界でいうゲージとは

編み機の1インチ = 2.54 センチメートル　間に何針入るか？ってことを表します。ニット業界ではどのインチの針ピッチの編み機なのか？ってことで使われます。

１インチに３針の編み機なら３ゲージ、12針の編み機なら12ゲージと言います。

ゲージは編み機の段階の話しで、編み上がると編み幅は入りますので、編地にはもう少し多くの編み目が入ることになります。伸縮率や伸び率も素材によって変わるため、３針の３ゲージだからと言って３目とは限りません。

編み上がりの目数がいくつになるか？は編んでみないことには？？？なので試編み（試編みスワッチ）で、希望の風合いに編むには何ゲージの機会を使えばいいのか確認します。

やっていることは手編みと同じですが「ゲージをとる」という表現はつかいません。「何ゲージ（の機械）にかける」という表現に使います。

度目調整

手編みでは針の号数を変えて調整しますが、工場さんでは針のピッチを詰めたり使用する機械自体を変更します。（基本的にはゲージによって編み機が異なるので）

工業ゲージと手編みゲージの対応表

モヘアなど度目を甘く編む糸もありますし、糸によって伸縮もダレ率もかなり異なるので、一概にこの番手にはこのゲージ！！とは言えないのですが、凡そでも多少目安になるものがあると想像もしやすいので表を作成してみました。

あくまで参考程度にご覧ください。

＊ストレートなウールを天竺（メリヤス）にしたときの想定です。