ロピーセーターの毛糸(ロピ)について、種類と購入できるお店(通販・実店舗・個人輸入)をまとめました。
アラフォスロピー・レットロピーはどこでも売っているわけじゃないし、ちょっと特殊な感じなので、いろいろ疑問がわいてきますよね。
- ロピーはどこで買えるの?
- 通販もあるのかな?
- ロピーは他にも種類はあるのかな?
わたしは20年以上、婦人服や子供服のニットデザイナーをしてきました。
工業毛糸の糸やさんで働いたこともあるので、一般の方より少しは専門知識があります。
そ・こ・で!
今回はロピーの紡績・販売店のこと。ロピーの種類、ロピーが通販できる輸入販売店、個人輸入の情報をまとめました。
ロピーの種類が知りたい人、ロピー毛糸の買い方を知りたい人は参考にして下さい。
Lopi(ロピ)とは?
画像引用元:ISTEX(ÍslenskurTextiliðnaður)
Lopi(ロピ)とはアイスランドウールの羊毛・毛糸の総称
大昔はカード(クシ)をかけた羊毛を指したようですが、途中からロービングヤーンもLopiと呼ぶようになり、現代では羊毛・毛糸の総称となっています。
アイスランド羊毛・毛糸Lopi(ロピ)の特徴
アイスランドに羊が持ち込まれたのは9世紀末のこと。
冬は0度、夏は10度ちょっとくらいと、年間を通して気温が低いです。
そのためアイスランドウールの毛質は特徴的で、内側は軽くて柔らかく、外側は長くて撥水性のある丈夫な毛(ツヤとハリがある)をしています。
アイスランドは孤島であるため、羊は外部の種と混ざることなく、現在でも特徴的な毛質を残しています。
ロピーセーターを他の毛糸で編んでも良いですが、独特の風合いはアイルランドシープのLopi(ロピ)ならではです。
なお、毛色は通常の白だけでなく、黒、灰色、茶色があるので、染色しなくても編み込み柄が編めます。
Lopi(ロピ)で編まれたセーターをロピーセーターという
画像引用元:LOPIDESIGN
アイスランドウールの毛糸Lopi(ロピ)で編まれたセーターのことをロピーセーターといいます。アイスランドの伝統的なセーターで、輪で編まれ、丸ヨークで柄が入るのが特徴。
Lopi(羊毛・毛糸)を紡績&販売しているのはÁlafoss社
Lopi(ロピ)を紡績&販売しているのは1896年創業のÁlafoss(アラフォス)社。
アパレルとかで毛糸を輸入するときはISTEX社になるのですが、ISTEX社はアイスランドのウール産業を引き継ぐために1991年に設立された会社だそうです。
画像引用元:https://www.istexwool.is/
場所は道を挟んでるだけなので、ほぼ同じ会社っぽい感じ?現在はALAFOSSが小売でIstexがビジネスという棲み分けなのかな?
すみません、正確なことはわかりませんでした。
Álafoss(アラフォス)お店の場所を確認。(毛糸店内の画像:https://goo.gl/maps/KftertYzgfNDCqGR6)
Istex の場所を確認。
余談ですが、アイスランドの右下のフェロー諸島の、さらに右下にあるのがシェットランド諸島で、赤く印のある場所がフェア島(フェアアイル)です。
国は違いますが、世界地図で言えばフェア島(フェアアイル)とかなり近い場所なんですね。
アイスランド羊毛には、シェットランド羊毛の特徴的なクリンプ(縮み)はありませんが、気候が近いからか?ツヤとハリがあるところは近いですね。
Lopi(ロピ)毛糸は全6種類
アラフォス社では、アイスランドウールだけでなくメリノウールの毛糸も生産しています。
あえてそこを選ぶ必要はなく、せっかくですからアイスランドウールを使いたいですよね。
アラフォス社で現在、販売しているアイスランドウールを使った毛糸は6種類あります。
Álafosslopi (アラフォスロピ)
約100 g/100m (1番手)
ロービングの甘撚りの極太。
一番代表的な毛糸で日本でも有名。
太く厚みが出るので冬のアウトウエアに最適ですが、現代で着るにはちょっと重いのが難点。
Léttlopi (レットロピ)
約50 g/100 m(2番手)
ロービングの甘撚りの並太。
二番めに代表的な毛糸で日本でも有名。
Alafosslopiの半分の太さで薄手に上がるので、室内着、コートインなどのウエアに最適。
Plötulopi (プラタロピ)
100〜110 g/300 m (2.7~3番手)
ロービングヤーン(無撚糸)。
約3番手と番手的には合太クラスと細いのですが、撚糸していないので極太クラスとして使え、Álafosslopiと同じくらいのゲージで編むとふわふわで軽く仕上がります。
Einband (エインバンド)
画像引用元:ALAFOSS
約50g/225 m(4.5番手)
公式サイトには、軽くて繊細な衣服やショールに最適なレースウェイトの糸と書いてありました。
4.5番手なので、中細のパピーブリティッシュファイン(4.6番手)と番手自体は近いですが、膨らみ(毛質+双糸)があるブリティッシュファインと違い、エインバンドはかなり細く極細クラスのようです。
Hosuband(ホスバンド)
画像引用元:ALAFOSS
約100 g/130 m(1.3番手)
アイルランド羊毛に、20%のナイロンを加えて強度を持たせたソックスヤーン。セーター、ミトン、帽子にも最適な毛糸です。
JÖKLALOPI(Bulky Lopi(バルキーロピ))
画像引用元:ALAFOSS
約100 g/60 m (0.6番手)
ロービングの甘撚りの超極太。
ざっくりと編んだ単色の衣服や、帽子やマフラーなどの小物に最適です。
日本で販売されているLopi(ロピ)は3種類
日本では内藤商事さんが3種類のLopiに絞って輸入販売しています。
- Alafosslopi (アラフォスロピー)
- Lettlopi (レットロピー)
- Plotulopi (プラタロピー)
*どっちでもいいのですが、内藤商事さんの商品名では語尾に(ー)が付いています。
アラフォスロピー
糸名 | アラフォスロピー |
---|---|
グラム/メーター | 100g/100m |
番手 | 1番手 |
太さタイプ | 極太 |
混率 | ウール100% |
適正針 | 棒針:13~15号 かぎ針:10/0号 |
適正ゲージ | 棒針:12目 17段 |
一番人気の毛糸です。太く厚みが出るので冬のアウトウエアに最適ですが、現代で着るにはちょっと重いのが難点。
レットロピー
糸名 | レットロピー |
---|---|
グラム/メーター | 50g/100m |
番手 | 2番手 |
太さタイプ | 並太 |
混率 | ウール100% |
適正針 | 棒針:8~10号 かぎ針:6/0~8/0号 |
適正ゲージ | 17目24段 |
二番目に人気の毛糸です。 Alafosslopiの半分の太さで薄手に上がるので、室内着、コートインなどのウエアに最適。
プラタロピー
糸名 | プラタロピー |
---|---|
グラム/長さ | 100g/300m |
番手 | 3番手 |
太さタイプ | 極太 |
混率 | ウール100% |
適正針 | 棒針:12~14号 かぎ針:8/0~10/0号 |
適正ゲージ | 12目18段 |
番手からすると合太あたりなのですが、無撚糸(ロービングヤーン)なので極太クラスになります。
アラフォスロピーと同じくらいのゲージで編むと、ふんわり軽く1/3くらいの重さで上がり、現代でも着やすいと思います。
Lopi(毛糸)が買える輸入販売店
実店舗のお取り扱いは限られていますが、通販なら簡単に手に入ります。
大量に欲しい場合、日本で販売していない毛糸やカラーが欲しい場合は、個人輸入にチャレンジするのもいいですね。
Lopi(毛糸)を個人輸入する
アラフォスロピー、レットロピーを紡績・販売しているÁlafoss(アラフォス)社のオンラインストアでは、世界中に送ってくれます。
単価は安くても、税金とか送料とかで高く付いて、思ったほど安くはならないので、日本に入っていない毛糸やカラーが欲しいとき以外は、日本の毛糸屋さんで買うのがおすすめです。
ロピーが通販出来る代理店・店舗一覧
実店舗でロピーが購入出来るお店
新宿店では販売を確認しております。その他のオカダヤ店舗(町田店、溝口ノクティプラザ店、京王アートマン聖蹟桜ヶ丘店)、や別名の姉妹店舗(ホビースクランブル、マーノクレアール)はリンク先の電話番号で店舗に問い合わせしてみて下さい。
まとめ
ロピーセーターのこと、Lopi(アイスランド羊毛・毛糸)のこと、買い方についてまとめました。
以上、皆さまの参考になりましたら幸いです。
なお、今回のロピーセーターはシリーズ構成となっております。
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